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宮本輝 - 避暑地の猫

 この記事読んだ後にこの本読んだらショックが半減しそうです。これから読む気の人がいたら注意。

 あー重かった。なんつーものを読ますんだ。読後はうわあとため息が漏れること必死の一品で、中学の同級生から勧められたけど、よくこんなの読めるなと思う。いや、すごく面白かったんだけど、でももう二度と目を通す気にはならないな。

 ストーリーは、軽井沢の別荘で管理人やってる夫婦の子として生まれた少年が、家庭に隠された恐ろしい秘密を暴いていくというもので、はっきり言ってその秘密というのが狂気の沙汰としか思えず読んでて頭が変になるかと思った。しかもそこに、17歳の主人公の、思春期らしく屈折した思考が入り乱れて絡んでくるから、威力倍増だった。

 はじめは「きっと秘密と言ってもたいしたことじゃなく、主人公の自意識過剰ってオチ、ほのぼのした話として終わるんやろう」と予想してたから、まさかここまで直球のカタストロフが来ると思っておらず、終盤は真っ青になりながらページめくった。アマゾンとかのレビューサイト見てると「軽井沢の美しい情景描写のおかげで、悲劇なのになんだかさっぱりした読後感」とか言われてるけど、いやいやそんなことないっすよ。むしろ軽井沢のしっとりしっとりした霧とかの描写が思春期の暗さと直接結びついて、ますます気色悪くなってる。まあ、きれいな文章なのは確かやけど。個人的にはあんまり好きでない文体だったかな。説明のわかりにくいところがあった。

 ストーリー展開はミステリー風味のわかりやすいもの、文学的表現とか隠喩とか伏線とかたくさん引いてあって、物語然とした物語になってる。ストレートに良質の小説で、だから衝撃の度合いも大きいんだろう。ギャグやミステリやホラーに逃げさせてもらえず、ひたすら人間ドラマとして悲劇がかかれてるからつらい。

 話のつくりがとてもうまいので、伏線を確かめるためにぜひもう一度読みたいんだけど、怖くて読めません。テーマとかもっと深いところまで読み取る余裕はなく、ただ濃厚すぎるストーリーにノックアウトされてしまった。まったく登場人物全員ばけものだな。でも、本当に恐ろしいのは、現実にこういう事件があるときくことです。人間ってのは、ほんとうに気持ちの悪い生き物だ!

 評価:★★★★

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