無料ブログ作成サービス JUGEM
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| スポンサードリンク | - | - | - | pookmark |
←prev entry Top next entry→
夢野久作 - ドグラ・マグラ

 うおー! 生まれて初めて上下巻ある本読み切った! ハリー・ポッター(不死鳥のやつ)さえ断念した男だが、すこし成長したか。ていうか、初めて読んだ上下が「ドグラ・マグラ」って、自分で言うのもなんやけど、ちょっとかっこええな、変人ぽくて! そうでもないか。

「日本三大奇書のひとつ」「読んだものは一度は精神に異常を来たす」……ともっぱらの評判だけど、おれは第一に「はったり小説」て思った。もうマジではったりずくし、「徹頭徹尾、極度にグロテスクな、端的にエロチックな、徹底的に探偵小説式な、同時にドコドコまでもノンスンスな……一種の脳髄の地獄……もしくは心理的な迷宮遊びといったようなトリックでもって充実させられております」て感じの内容で、無限ループじみた構成と、万華鏡の如くぎらぎらびかびかした大正浪漫調のクドい!!文体で頭ぐらぐらさせまくって、上下巻700ページ近くを無理やり全部読ませてくる、そういう本でした。確かに頭パーンと破裂しそうな読後感だったけど。奇書っていうか……まあ発狂はしなかった、でもこれ描いた人は間違いなく奇人。よーやるわ……と読み終わってから思った。ものすごい力技やった。

 もちろん力技だけじゃなく、話の中身もだいぶしっかりしてた。あれだけ暴れてちゃんとオチたし。メタフィクションだの精神医学だのが出てきて、書かれた時代のわりに妙にハイカラなところがあったりするのは、それだけ著者に先見性があったってことだろう。特に心理学の論文のあたりは、このころフロイトもユングも知られてなかったのに、よくここまで突っ込んだ話書けたなって尊敬する。前も言った気するけど、この人の話って、文章ではあんだけ滅茶苦茶やってるのに、構成やテーマの部分だけは異常に論理的ですっきりしてて、そこがたまらなく魅力的なんやなあ。

 ただ、この小説、下巻の頭で三ヶ月くらい読むの止めてた。上巻の後半あたりからめっちゃ中だるみします。チャカポコゾーンは抜けられたけど、冗談半分に書いた遺書の、調書のあたりは萎えるわー。古文まで出されたらもうええでって感じで笑ったけど。下巻中盤あたりからは一気に読めました。

 とにかく夢野久作らしさ全開の、グルーヴ感MAXの、イカレたようで全部はったりの妙な小説でした。このはったりに乗れるか、乗れないかで、面白いと思うかどうかがすべて決まると思います。

 評価:★★★★☆

| ばか | | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
スポンサーサイト
| スポンサードリンク | - | - | - | pookmark |
Comment
name:
email:
url:
comments:
Trackback
トラックバック機能は終了しました。